アーティストダマシイ

近日中に車が手に入りそうだ。
車の無い生活を1年近く続けて来た。車を手放すことで、かなり不便になることを予想していた。でも 歩くことや電車に乗ること、友人の車に乗せてもらうことで様々な発見や出会いがあった！

思い出すワンシーンに雪の中の駅のホームがある。
ひと気のない日曜の早朝で、ホームの端っこには 新雪が積もっていた。
まだ、電車は来ない。
足下の雪をさっと手袋をはめた手ですくってみた。山盛りになった雪を単なる一処置としてククッと握ってみた。
なんとも言えない振動が体に伝わり、新雪の固まる心地よい音が耳をくすぐった。
このとききっと僕は笑っていたと思う。
最初の一つはホームから遠ざかるレールに向って投げてみた。それからいくつか雪をすくっては握り、そうやって投げてみたり、手すりに並べてみたりした。
朝の電車を待つ、他愛も無い時間…。
車の無い期間、こういった時間が僕の生活にはたくさんあった。こういった意図しない時間からふとしたやすらぎや感動を得られることがあった。
再び車に乗ることになるが、車を降りればこんな愛らしい時間たちに出会えることを忘れないでおこうと思っている。